太陽光発電を行うにあたって、パワーコンディショナーはなくてはならない存在になります。

パワーコンディショナーの名称は、略して「パワコン」とひろく認知され、発電した電気を直流から交流に変換する仕組みとなっております。

 

そんな太陽光発電において重要な役割を担うパワーコンディショナーですが、太陽光発電の中でトラブルが1番多いというのも事実です。

今回は「はつでん管理人」が実際にメンテナンスを行う中で見つけた、パワーコンディショナーのトラブル事例をいくつかご紹介致します。

 

 

落雷によるパワーコンディショナーの停止

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・千葉県 50kw発電所

 

実際に点検を行った太陽光発電所は、千葉県に建てられた50kwの発電所となります。こちらの発電所を運用している方は、現在「はつでん管理人」の定期メンテナンスメニューをご依頼いただいています。

日々の発電量を遠隔監視にて確認していたところ、発電量が時間毎に低下しておりました。

当日は天候のせいかと様子を見ましたが、翌日改めて確認したところ、数日前に比較した時に比べ、発電量が下降しており、「はつでん管理人」が現場に行ってみると、9台あるパワーコンディショナーの内、5台が止まっている事がわかりました。

 

原因を追究すると、前日にゲリラ豪雨があり、落雷の影響でパワーコンディショナーが停止していたようです。

発電所に直接雷が落ちた訳ではありませんが、近隣へ落雷が発電所まで影響を及ぼしていました。

 

当日はその場で復旧作業を行い、問題なく発電を開始しました。

今回の発電所は遠隔監視も設置しており、早急に対処が出来ましたが、遠隔監視がなかった場合、来月の売電明細でも確認しなければ、気づくのは難しかったでしょう。大きな売電ロスに繋がる可能性も十二分にあったため、非常に危険な状況でした。

 

20年間の長期投資の中で、何事もなく売電する事は限りなくゼロに近いです。

日々の発電量をチェックし、何かあった時は素早く対処する為に、太陽光発電において遠隔監視は必須になります。

 

 

引き渡し完了。まさかの施工瑕疵

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・群馬県 50kw発電所

 

続いて紹介するトラブル事例は、群馬県に建てられた50kwの発電所で起こりました。

本お客様は遠隔監視も設置済みで、日々の発電量などこまめにチェックをされていました。

発電開始から1年程度経過しており、今回「はつでん管理人」にスポット依頼のあったお客様になります。

 

目視点検を一通り終え、電気的な部分の点検を行う為にパワーコンディショナーを確認したところ、なんとパワーコンディショナー内のケーブルが抜けているのを発見しました。

1年の間、1台のパワコンが機能していない状態を万全の状態だと思い込み、運用を行っていたのです。

 

日々の発電量をチェックし、年に数回は発電所に足を運ぶほどの熱心なオーナー様でさえ、パワーコンディショナー内部の専門的な部分には気付くことが出来ませんでした。

万が一ご依頼がなく、20年間売電を行っていたら、本来の売電量に対して非常にもったいない事になっていたでしょう。

 

全ての発電所で今回のようなケースが起こるわけではありませんが、経験や実績が多い施工店でも、ミスが起こることは十分にあり得ます。

最初から売電ロスを起こさないためにも、第三者による点検は必須といえるでしょう。

 

 

草の影響!?パワーコンディショナー内で虫が大量発生!

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・徳島県 50kw低圧分譲発電所

 

最後にご紹介するトラブル事例は、徳島県に建てられた低圧分譲のお客様になります。

日々の発電量は遠隔監視で確認をしており、遠隔監視で見る限り発電量など、特に問題のない発電所でした。

しかし、実際に夏場ということもあり、雑草が伸びており、周辺には細かい虫達が多数発生していました。

 

今回点検のためにパワーコンディショナー内部を確認すると、中には虫が巣を作っていました。幸いパワーコンディショナーに異常はありませんでしたが、そのまま放置しておくと虫によってケーブルが切断されたり、パワーコンディショナーのファンに虫が詰まり、パワーコンディショナーが止まってしまう可能性もあります。

また雑草も同様でそのまま放置すると、パネルの影の影響になり、発電量に影響がでるだけではなく、パワーコンディショナーの付近で生えている場合は、ファンに絡まり故障することも考えられるでしょう。

 

春から夏にかけては雑草も伸び、虫達も多く発生します。

雑草や虫などに関しては、発電量に影響がなくとも近隣住民の方々にはマイナスに思われることが多く、長期の運用を行っていくなかでは注意が必要です。

 

また夏といえば、雑草や虫以外にも、パワーコンディショナーに異常が発生しやすい時期です。
太陽光発電所の点検日記!パワーコンディショナーは夏や冬によく止まる!?

 

遠隔監視で発電量を確認するだけではなく、実際に発電所に足を運び、発電所全体を管理する事が大切になります。

 

 

パワーコンディショナーの故障で売電ロスを起こさないために

未だに「太陽光発電所はメンテナンスフリー」という謳い文句で営業をされている販売店もいるようですが、太陽光発電所はメンテナンスフリーではありません。

昨今、太陽光発電に関するニュースも多数取り上げられ、太陽光をとりまく環境も大きく変わりつつあります。

 

冒頭でお伝えした通り、太陽光発電所はそれぞれ精密な機械で成り立っており、パワーコンディショナーはトラブルが起こりやすい機器になります。20年間という長期投資になりますので、ただ発電しているかだけではなく、発電所全体を通しての管理・運用が重要になります。

 

「はつでん管理人」ではその場、その年だけのメンテナンスではなく、前年とくらべての点検や発電所管理のアドバイスもさせて頂きます。

マンツーマンで~太陽光に関する疑問やお悩みにお答えしますので、まずはお気軽にお問合せください

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